Ⅱ.企業が大学・学生に求めていること(2)企業が学生に期待する(習得すべきと考える)能力や知識について

新卒採用、企業は何を求めている!?
『企業調査結果レポート』
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企業調査結果レポート

Ⅱ.企業が大学・学生に求めていること

(2)企業が学生に期待する(習得すべきと考える)能力や知識について

【問13】学生が大学教育機関において習得すべき能力・知識のうち、不足していると思われる能力
【問13】集計結果

 1位:コミュニケーション能力(11.0%)
 2位:課題発見・解決能力(9.7%)
 3位:実行力(8.9%)
 4位:主体性(8.5%)
 5位:チームワーク・協調性(7.6%)
 5位:社会性(7.6%)
 7位:職業観(6.8%)
 8位:産業技術への理解(6.4%)
 9位:創造力(5.5%)
10位:専門分野の基礎知識(5.1%)
11位:専門資格(4.7%)
12位:論理的思考力(4.2%)
12位:倫理観(4.2%)
14位:情報リテラシー(3.8%)
15位:一般教養(3.4%)
16位:外国語能力(2.5%)

※参考データ
 採用(2018年4月採用対象)選考にあたって特に重視した点(日本経団連調査より)
 1位:コミュニケーション能力(82.0%)
 2位:主体性(60.7%)
 3位:チャレンジ精神(51.7%)
 4位:協調性(47.0%)
 5位:誠実性(44.2%)
 6位:ストレス耐性(34.5%)
 7位:責任感(23.3%)
 8位:論理性(22.4%)
 9位:課題解決能力(20.6%)
10位:リーダーシップ(15.4%)
11位:専門性(13.6%)
12位:信頼性(12.8%)
13位:柔軟性(12.7%)
14位:創造性(12.1%)
15位:潜在的可能性(11.6%)
16位:一般常識(6.6%)
16位:語学力(6.6%)
18位:学業成績(4.2%)
19位:留学経験(1.1%)

(出典:日本経団連 2017 年度 新卒採用に関するアンケート調査結果 www.keidanren.or.jp/policy/2017/096.pdf

今回、調査にご協力いただいた企業の集計結果と日本経団連調査の結果を両方示した。

コミュニケーション能力については最も期待され、最も危惧されている能力だといえる。特に近年になればなるほど学生のコミュニケーション能力の低下は顕著に見られ、SNSなどでの情報交換や気持ちの表現・伝達が主流となるいま、実際に面と向かってのコミュニケーション能力の低下は明らかだといえる。大学においても用事のある学生が窓口に来ても、なかなか自分から声をかけることができない場面が多く見受けられるのではないだろうか?

もはやある大学ではキャリアセンターのカウンターに「用事のある方は自分から『すみません』と声をかけてください」という張り紙もあるくらいの現状である。加えて企業はなかでも「知らない人とのコミュニケーション能力」を近年、重視しており、初対面や社会人とのコミュニケーションの場で、いかに良好な関係を築ける力を発揮できるかということは大きなテーマだといえる。また同じく上位の主体性や実行力にもあるようにコミュニケーションも含め「自分からの働きかけの姿勢」の差は、就職活動の場面でも極めて謙虚に出ており、相手からの導きを待つのではなく、自分から動くということに企業の期待はますます高まっている。特に近年、その差が見られるのは人と対面した瞬間の表情にあるといえる。その際、笑顔で対面できる学生は自分から相手にとっての自分への安心を働きかけているのに対し、無表情で対面する学生は相手からの自分にとっての安心となる働きかけを待っているといえ、コミュニケーション能力だけでなく、主体性や実行力という観点でも「自分からの笑顔の有無」というものは、最も短時間でその能力、姿勢の差を判断できる材料になっている。

またそれらの能力、姿勢への注文は女子学生よりも男子学生に向いているといえ(問14 求める人材より)、事務職を目指す男子学生が増えていることも含め、男子学生においてはより強い意識を持って、自らキャリアを切り開く意思と準備が必要だといえるのではないだろうか?

【問14】人材確保について、特に課題と感じていること

また昨今、昨今、どんな資格があれば就職に有利か?と質問する学生も増えているが、アンケートからは学生の本文である実学や資格取得、語学力に対する期待はさほど高くなく、学業成績や資格・語学力などの実績そのものよりも、その過程にある努力のプロセスも含め、社会に通じる人物となるための人間形成を期待しているのだといえる。知らない人とのコミュニケーション能力という点も含め、近年各大学で取り組みが進んでいる産学連携、域学連携などのプロジェクトの強化、本来の意味を持つインターンシップの再興(もはや現在は名ばかりの1日型に参加する学生が大半)、アクティブラーニングの活性化、課外活動の場の創出なども重要になってくるのではないだろうか?

Ⅲ.大学・学生が企業に求めているものとは?